中国人の方で、日本における永住権を獲得したい方も多いと思います。
もっとも、日本における永住権を獲得するためには、一定の条件を満たすことが必要になります。
本稿では、永住権とは何かについて、認められる条件なども併せて解説していきます。

永住権とは

永住権とは、在留期間による制限を受けることなく、外国人がある国に居住することのできる権利のことを指します。
日本では、永住者と呼ばれる在留資格を取得している者に永住権があると言えます。
また、日本で永住権を獲得した者は、就労についての制限を受けることがないため、日本法の範囲で自由な就労を行うことができます。
また、永住権と似た概念として帰化と呼ばれるものが存在しますが、帰化は日本国民となることを指すのに対し、永住権を得た外国人はあくまでその国の国籍を保ったままで日本への永住が許されることに注意が必要です。

日本で永住権が認められる条件

日本で永住権を取得するためには、３つの条件を満たすことが必要になります。
なお、日本人や永住者の配偶者又は子どもに関しては、以下に挙げる1つ目及び2つ目の条件が申請のために不要となり、条件が緩和されています。

素行が善良であること

1つ目は、素行が善良であることで、具体的には日本の法律や法令に違反することなく、社会的な避難を受けないような生活をしていることが必要になります。

独立した生計を営むこと

2つ目は、独立の生計を営むに足りる資産または技能を有することです。
このうち、資産の判断材料となるのは、課税証明書をはじめとした公的な証明書です。
生活保護などの対象になっている場合には、この条件のために永住権を獲得できないことが想定されます。
また、複数人の家族がいるときには、その数に比例して多くの収入が求められることに注意が必要です。

原則として10年以上日本に在留していること

3つ目は、対象者の永住が日本の利益になると認められることで、具体的には日本に10年以上滞在しており、一定の資格において5年間の滞在をしていることや、前歴等がないこと、公衆衛生に関わる問題が存在しないことなどが挙げられます。

まとめ

本稿では、永住権について、認められる条件などもあわせて解説しました。
中国人の方をはじめ、日本における永住権を取得するには3つの条件を満たす必要がありますが、一定の場合には特例が適用されることもあります。
日本での永住権を取得したい場合や、自分が永住権を取得する資格があるかどうか知りたい場合には、日本の弁護士に相談することが有用であることもあります。
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