中国人と日本人が離婚する場合の手続き
国際結婚の広がりにともない、中国人と日本人の夫婦が離婚を選ぶケースも珍しくなくなりました。
国際離婚では、どの国の法律が適用されるのかや離婚後の在留資格といった、日本人同士の離婚にはない問題が生じます。
本記事では、中国人と日本人が離婚する場合の手続きと注意点を紹介します。
日本で進める離婚手続きと中国側への届け出
日本に住む中国人と日本人の夫婦であれば、離婚の手続きは基本的に日本国内で進められます。
ただし、離婚の成立だけですべてが完結するわけではありません。
準拠法は日本法になるのが一般的
国際離婚では、どの国の法律に従って手続きを進めるのかという準拠法をまず確認しなければなりません。
法の適用に関する通則法27条ただし書により、夫婦の一方が日本に常居所を有する日本人であるときは、離婚に日本法が適用されます。
日本で生活してきた夫婦であれば、協議離婚のほか調停離婚や裁判離婚といった方法を選択できます。
離婚成立後は中国側への手続きも必要
日本で離婚が成立しても、中国側の婚姻に関する記録は自動的には変わりません。
市区町村役場で離婚届受理証明書を取得し、外務省でアポスティーユと呼ばれる証明を受けたうえで、中国側の機関で婚姻状況を変更する手続きが必要です。
アポスティーユを取得した書類でも提出先で受理されない場合があるため、中国側の要件の事前確認が欠かせません。
離婚後の在留資格に関する注意点
中国人配偶者にとって離婚は在留資格に直結する問題であり、資格の種類によって取るべき対応が変わります。
日本人の配偶者等の在留資格は変更が必要
日本人の配偶者等の在留資格で暮らしている場合、離婚した日から14日以内に出入国在留管理庁へ届け出なければなりません。
そのうえで、正当な理由なく6か月以上配偶者としての活動を行わずにいると、在留資格取消の対象になります。
日本での生活を続けるためには、定住者や就労系の在留資格への変更を早めに検討することが重要です。
永住者は離婚で資格を失わないが法改正に注意
永住者の在留資格は配偶者との身分関係を前提としないため、離婚してもそれだけで永住権が失われることはありません。
ただし2024年に成立した改正入管法により永住許可の取消事由が拡大され、2027年4月1日から施行されることが決まりました。
施行後は、故意に税金や社会保険料を納めない場合や、一定の重い犯罪で拘禁刑に処せられた場合にも、永住許可が取り消される可能性があります。
離婚後に生活環境が変わっても、納税や社会保険料の納付といった公的義務を果たし続けることが、永住権を守るうえで欠かせません。
まとめ
中国人と日本人の離婚は、日本法に基づいて手続きを進められる一方、中国側への届け出や在留資格の変更といった固有の対応が求められます。
特に永住権の取消に関する法改正が2027年4月に施行されるため、離婚後の在留には従来以上に慎重な検討が必要です。
中国人と日本人の国際離婚でお悩みの方は、中国語での相談にも対応している舟渡国際法律事務所へお気軽にご相談ください。

